1980年の病院開設以来の当科における心臓血管手術の総数は15,000例を超えるまで増加しています。近年の年間手術症例数は350例を超えており、多くが人工心肺装置を使用した開心術です。また当院は先天性心臓病治療の基幹施設であり，九州圏内のみならず全国から患者さんの紹介やセカンドオピニオン，手術の依頼が多いのも特徴の一つです。新生児期や乳児期の手術が占める割合が多く、一歳以下の症例は全体の半数以上を占めます。複雑心奇形に対する根治手術が多く、また左心低形成症候群に対するノーウッド手術や機能的単心室症に対するフォンタン手術の手術症例数は全国有数です。産科が併設されており重症症例は母体管理から計画分娩，出生後の緊急手術に対応できる体制も整えています。小児循環器科や集中治療科、また新生児科，産科，麻酔科とのチームワークのもと，周術期管理を含めより安全で侵襲の少ない高度の外科的治療を行っています。